成長マインドセットを読んだ感想

Read More

成長マインドセット。


そういう名前の本を読んだ。
「成長マインドセット 心のブレーキの外し方」というのがこの本正式なタイトル。
ガリバーという自動車の販売買取をしている会社の、創業メンバーの一人が書いた本。


↓amazonで売ってるページのリンク(クリックしても1円も入りません)
■成長マインドセットー心のブレーキの外し方 | 吉田 行宏 |本 | 通販 | Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/4295401862/



amazonでは総合評価で★★★★☆の星4つが付いていたけど、
自分がこの本の評価を付けるとしたら最低の
★☆☆☆☆の星1つ。


とりあえずamazonのレビューでは長文は書き込めないのでここに感想を残しておく。
まあ先に結論だけ書くと、はっきり言って読む価値はないに等しい。

経営者ってこんな感じの文章書くんだ~とか、
そういう目線から読むとまあなんとか読める、かな。


私は技術者なのでその目線からつらつらと書いていく。



--
導入部。
最初の最初から詰まった。

まずマインドセットとはなんだろって所から。
ググる前にまずちょっと想像。

マインド=精神
セット=設置

成長、精神、設置…
あー成長するための心の置き方を考えるためのものかな?
と予想。


…ググった。
ビジネス用語で該当するものがあった。

■マインドセットとは
マインドセットとは、考え方の基本的な枠組みのこと。
組織に対してだけでなく、個人に対しても用いられる。
組織においては、マインドセットは企業の意思決定のうえで重要な役割を担う。
それは現在の事業内容や経営理念、過去の経験等から構成され、
今後の達成目標や対象とする相手、利用できる手段等を定める際の指針となる。
また個人においては、マインドセットは職務に必要な知識や技能を明確に意味づけるのに役立つ。
同じ知識や技能を学ぶにしても、その意味や目的を意識するのとしないのとでは、結果に大きな違いが出ることがある。 

引用元:マインドセット(まいんどせっと)とは - コトバンク


うん、うん。うん?
心の拠り所みたいな話かな?
根拠というか動機付けみたいな。


本文中では、マインドセット=信念や価値観、判断基準
と書かれていた。
うーんいまいちモヤってよくわからない。


もう少し調べてみよう。

別のサイトで書かれていたものが自分にはわかりよかった。
マインドセットという言い方は、
人の意識や心理状態は一面的なとらえ方はできず、
多面的に見てセットしたものがマインドの全体像を表しているということから来ている。

引用元: マインドセットとは・意味|MBAのグロービス経営大学院


うん、こっちならさっきよりわかった気になった。
このサイトが本当に正しくマインドセットを解説できているかという疑問は残るが…


ここいらでマインドセットを自分の言葉に翻訳してみよう。


マインドセット、精神を構成する基盤のことを指す単語。
だけどそれはその人が生きてきた中で培われてきた様々な要素が元になっているから複雑だよ。

と、いうことなのかな。
自分はそう理解した。


さてここでようやく本のタイトルに戻る。
「成長マインドセット」というタイトルの本は何を語っている本なのだろうか?


自分が成長するための精神の基盤を整えるための本。

ってことなのかな。わからんけど。
それっぽい言葉を使ってビジネスっぽさを出すのって昔からある手法の一つ。

技術者が専門用語を使うとよく怒られるけど、
たぶんこれはビジネス書だからビジネス用語は使ってもOKって解釈なんだろうな。



って最初の最初から尺取りすぎた。



--
本についての大まかな流れ。

本に出てくるメインの登場人物が2人。
社会人としての生活において悩みを持つ山田くん。
問題解決の糸口となるようなヒントをくれる喫茶店のマスター。

2人は喫茶店のマスターと客という立場だけど、
コーヒーを飲みながらというちょっと気楽な雰囲気の中で山田くんがマスターに話(愚痴?)をする。
マスターといくつもの受け答えをしていくなかで山田くんは自身の色々なことに気づかされていく…

というのが全体的な流れ。



--
ざっくり1行でまとめると、
「ものごとの捉え方や自分の考え方の視点をずらすと自分の成長の可能性が上がるよ」
ってことを言いたい本。



--
本の書き方、読み方ついての考察。
人から一方的に「これこれ、こうがいいんだよ」と言われてもなかなか人の心には響かない。

だから本文ではこれを会話形式にしたり図を使ったり、
登場人物に考えさせるていを装い読者に一緒に考えさせたり、
実際に書き込ませて手を動かさせたりさせている。

登場人物の山田くんが少しずつ興味を持ち始めることと、
読者が心をシンクロさせてくれたらいいなーって書き手は思っているのかしら。

山田くんに共感できる部分はまだいいんだけど、
「いや、それはおかしいんじゃない?」とか
「ちょっと共感できんなあ」
とか考えているとそのつど自然と手がとまる。
そういう人は最後まで一気に読むことはできないかも。

たぶん山田くんになりきって最後まで読むのが期待される正しい読み方なのだと思われる。



--
所感。
自分から興味をもってこれを手にする層にとってはある程度有意義なんだと思う。
そもそも成長に興味があるから手に取って読んでいるんだもんね。
自分で選んで手に取っているため一定数の有意義と感じる人がいることは心理的に当然といえば当然。


では入り方がそうではなかった層にとってはどうか。
共感できる部分とそうではない部分がはっきりあるなあという感じ。

技術者としてそれなりに長くやってきている自分はそれなりに信念をもってやってきている。
それは今更他人にどうこう言われて簡単に変わるものではないし、
ましてや他人から半強制で本を渡されてそれを1冊読んだ程度ではね。
自分が若ければまた少し話は変わってくるのだろうけど。

「そういう考え方もあるんだね」とか
「そう考えた方が楽だろうな」
という共感はできる部分はある。あった。



本書のエピローグで山田くんがマスターに語っている言葉がある。

「多くの人が無意識のうちに、自分にブレーキをかけながら生きていくいることに気が付いていない」
「ブレーキを踏まない方法を知ったら、もっと楽に生きられる」
マスターもこれに同意をしている。

これに続いて山田くんは、
「ものごとの捉え方次第でその後の行動は随分と変わる」
「どう考えるかを決めているのは自分自身」
「自分で自分の成長を阻害しない、成長を促すような考え方をしてほしい」
としている。


エピローグとしてこれを書いているくらいだからこの本の中で一番言いたかった部分なのだろうが、
ここだけあげても共感できる部分とそうでない部分がある。


…っと先に誤解のないようにブレーキに関して補足しておくと、
ブレーキを踏まない方法とは危ないから踏む踏まないとかそういう類の話ではなく、
「踏む必要がないときにもブレーキを踏んでいるが、なぜ踏むのか」
というテーマに基づいた話。
それらは文中で語られている。

ブレーキを踏まない方がゴールに早く着くとも書かれている。
ここでのゴールとは「自分の目標」などに置き換えれるのだろう。

アクセルとブレーキを同時に踏んだ車を例え話にあげて、
人でその状態が続くとどうなるかだとか、
そういうことを説明するためにあえてその言葉を選んだようだ。

強烈だったのは、
給与、やりがい、上司や同僚との人間関係、プライベートの充実や健康状態なども
ブレーキと断じている所。


そのあとに、
ブレーキをかけている状態ではただアクセルを踏んでいるだけの状態より確実に目的地に着くのが遅れると説いている。
そのブレーキの例え方で本当にそのまとめ方でいいのかと疑問符。
今の時代だとちょっと叩かれるんじゃあ…


まあ他にも色々書かれていたが、ブレーキのくだりは要は、
自分で決めてその道や会社に入ったのに違う道を模索して時間と力を無駄にロスしてないか?
ということが言いたかったみたい。
「一心不乱」「一所懸命」のような四字熟語を無理やり文章に起こしたようなものかな。

あと「一生の決断はできなくてもとりあえず2年頑張るという決断ならできる」という言葉が出てきたが
これは「石の上にも3年」とか「継続は力なり」を今風に翻訳した感じ。
どちらも言葉こそ変えてあるが昔からある言葉で別段目新しさもない。


あと面白かったのがマスターは自分からブレーキの例えを出しておいて、
「(書き手の)意図とは違ったものが伝わっている人が結構いる」
と語っている。
ここはちょっと笑った。

読み手が勘違いしないように文中では何度もブレーキについての補足を挟んでいる。
そこまで誤解を生みやすい言葉と認識しているのならもう少し別の言葉を使えばよいと思うのだが。
言葉遊びがしたいわけじゃないんだろうに。



…とまあブレーキについてはそれはそれとして、
先にあげたエピローグ部分での共感できたものとそうじゃないものを。


「多くの人が無意識のうちに、自分にブレーキをかけながら生きていくいることに気が付いていない」
→そうだね

「ブレーキを踏まない方法を知ったら、もっと楽に生きられる」
→そうだね

「ものごとの捉え方次第でその後の行動は随分と変わる」
→そうだね

「どう考えるかを決めているのは自分自身」
→そうだね

「自分で自分の成長を阻害しない、成長を促すような考え方をしてほしい」
→そうだね


あれ?
全部肯定してるじゃん。
って思うかもだけど前後の文章をくっつけたりするともう少し違った評価になる。


「多くの人が無意識のうちに、自分にブレーキをかけながら生きていくいることに気が付いていない」
「ブレーキを踏まない方法を知ったら、もっと楽に生きられる」
→ブレーキを踏まない方法を意識できていないのなら比較対象がないから楽かどうかはわからない。
→楽に生きることが必ずしも良いとは限らない。
→人に言われるまで気が付かないレベルならそれがその人のレベル感なのでは?
→無理に自分の価値観である「楽」を押し付けなくてもいいのでは?

「ものごとの捉え方次第でその後の行動は随分と変わる」
→ブレーキのくだりとかみあっていない。急に話が飛びすぎだろう。

「どう考えるかを決めているのは自分自身」
「自分で自分の成長を阻害しない、成長を促すような考え方をしてほしい」
→これは業種によって話がまったく変わる。
→考える余地のない振り方をされると成長の具合も限定される。
→ほっといても残るやつは残るし飛ぶ奴は飛ぶ業種。
→残ったやつはこの腐った業界で多少適正があっただけのこと。それ以外は単純に向き不向き。
→あとは時代とかタイミング、結果論で語れる。



--
総括。
本のタイトル通り成長することを前提した構成になっているが、
話のすり替えみたいなことが文中でよくみられるのでどうにもすっきりしない。
割と初期の段階でブレーキのくだりが出てくるため、
その後の話もつい警戒しながら読んでしまいすんなりと一気読みができない。
マスターが語る内容は業種によって当てはまる当てはまらないがある(当然だけど)。
成長の仕方とは所詮人それぞれ。
まして単なるビジネスマンというものと技術者という職は同一には語れないと思った。
色々な視点でものごとを見るというのは大切という点は共感。
文中で「半年後に本書を再度読み返して」という言葉が出てくるが、
これは定期的に自分の足跡を振り返ってという意味なのだろう。ここも共感できる。
ただ本書を再度読み返すということははっきり言ってノーサンキューです。はい。

どっかの成りあがったえらい人が書いた本だということらしいけど
ゴーストライターなんかいないってことだけははっきりしてる。
そんな感じ。



--
ここまで書いて最後に気が付いたことが一つ。

文中にブレーキの例え話を出していたのは筆者が車屋さんだったからなんだな。
そういう繋がりでそれを使った例え話を出したかったってことか。
ちょっと納得した。














目的地までアクセルとブレーキを踏み続けるやつは車に乗るな。